ご  挨  拶      


  会員の皆さまには平素より沙羅の木会の活動にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
  このお役を拝命し、久しぶりに学園の入学式、卒業式に出席させていただきました。仏教精神に基づく教育に取り組む相愛学園では、式次第の1つ1つが、重厚なオルガンの音色と合唱によって進められていく音楽法要形式で行われます。私は学生時代に初めて入学式に接した際、経文が西洋音楽の旋律とリズムに乗って勤められるのを聞き、自分の持っている仏式法要のイメージとあまりにかけ離れているのに驚きました。しかし、普段から耳なじみのある西洋音楽だからこそ、よりわかりやすく、浄土の世界が表現され、その大きな広がりと響きの中に自分が包み込まれるような感動を覚えました。
  この音楽法要は、昭和30年代に大橋博先生(1923〜1977)が教授を務められていたご縁で作曲されたそうです。法要は、伝統的な声明や雅楽などを使用するのが一般的ですが、相愛が当時音楽大学だったからこそ、仏教と西洋音楽の融合が成し得たのでしょう。
  相愛での学びは、専門の音楽や一般教養はもちろんのこと、こうした法要や宗教の授業を通じて、自分自身の存在やいのちについて向き合うところにあると思います。そういう機会を与えていただいた全てのご縁に感謝し、努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

2024年8月15日
沙羅の木会会長    









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