朝日新聞より



清い聖歌の贈りもの

相愛女子大音楽部 札幌刑務所を慰問

【札幌】27日昼、札幌市の札幌刑務所女区から、乙女たちの

清らかな聖歌が流れた。大阪からはるばる演奏旅行にきた相愛

女子大学音楽部の一行が、女子収容者たちに心の慰めを与えよ

うと、この日歌の慰問に訪れた。同刑務所の教戒室に、シマの

作業着を着た女子収容者たちに迎えられた女子大生37人は、

聖歌隊の白いガウンを着た清ソなみなりだった。<鐘><待ちぼう

け><赤とんぼ><美しく青きドナウ>などを次々と若いほおを紅潮

させて歌う乙女たちの姿をみて、わが家と自分の子供を思い出し

たのか、収容者たちのほおには白い涙が伝っていた。やがて聖歌

隊とともに収容者たちは更正を誓う札幌刑務所歌を合唱、久しぶ

りにしみじみとした家庭的ふんいきが堂内に流れていた。

<どんな贈りものよりも、素晴らしい心の慰めでした>と、同刑

務所の小沼教育部長ら一同の感謝の言葉に送られて女子大生たち

は去っていった。






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